世界の地元メシ
スーパーフード………とかいうもの

今日は、世間で健康に良いとかアンチエイジングに効果があるとか、痩せるとか寿命が延びるとか言われている、スーパーフードについてダラダラと書いてみたいと思う。
というのも、最近、私の周辺ではプチベビーブームが来ており、むやみに年の離れた姪っ子甥っ子、さらに従弟の子や、はとこの子が誕生しております。そのためか、私の界隈は今、離乳食の話でもちきりです。
とはいうものの、未婚率・非婚率・離婚率ともにメーターを振り切っている私の血縁どもは、世間から見ると完全に周回遅れのベビーブームなので、祖父母・父母・叔父叔母伯父伯母その他親族が、何回見まわしても中高年しかおらんので、いかんせん情報が古い。
さらに、ほとんど全員がバラバラに海外のあっちこっちに住んでいるため、何を頼りにわが子に離乳食を与えればいいのかということで、ファミリー系グループラインで情報が錯そうしております。
面白いよね。彼らは普段、あれだけインスタやユーチューブやってても、わが子の食べるものは、家族に聞いて事の真偽を確かめるんだな。
さて、
それで、めちゃめちゃな時系列のファミリーラインをまとめるとですね、なんと、離乳食に良さげだと言われているモノの中には、わりとスーパーフードに属しているものが多いことに気が付いた。たとえば、ハワイのタロイモをすりつぶしたもの。芋だけど里芋と山芋的な粘りがあり、それをミルクや母乳で薄めてのばすのだそうだ。
日本とアメリカは、のばしたお粥を食べさせるのが昔風なのだそうだが、今は気にせず、お粥にいきなりレトルトのベビーフードをまぜて与えちゃってる人も多いらしい。
南米系ではアボカドのすりつぶしを舐めさせ、キヌアやアマランサスを炊いたものを粥にして食べさせるのだとか。ヨーロッパの一部ではリンゴのすりつぶしから始めるのが王道だと主張するのもいるので、とりあえず、赤ちゃんには昔からある身体が弱ってる時に食べる、すごく栄養のあるものを、すりつぶして与えれば良いことはわかった。
そんな遠縁まで含めたファミリーラインの中で、私が一番、興味を持ったのが、従弟の言ってた豚骨ゼリー。豚骨スープを煮込みに煮込んで、油をのぞき、骨髄までドロドロになったものを冷まして食べさせるのだそう。その従弟の家は豚骨ラーメンを出す食堂なのだが、その従業員から教わり、もうすぐスタートするわが子の離乳食用に作ってあるのだそうだ。
昔は粉ミルクもないので、母乳の出ないお母さんや、孤児たちのためにミルクや離乳食の代用品として与えられたものだったらしい。そもそも骨を煮込んでいるので、カルシウムたっぷりだし、白くてクリーミーだから赤ちゃんも美味しいと思ってくれそうだ。
実は、私もこれは、一度だけ食べたことがある。何十年も前のことだけど、ポルトガルで入った小さな食堂での話。遅い時間だったのでオーダーできるものがほとんどなくて、そこのマダムが、家族が食べるために作ったものを出してくれた。見た目はラーメン。麺は細いパスタなんだけど、スープがまさにこれだった。
食べたことない人には想像つかないだろうけど、あの「じゃんがら」が薄いと感じるほどの、ほぼ豚骨ゼリーのスープ。スプーンの上で形があり、口の中に入れると溶けてしまう。味は塩だけなんだけど、薄ら甘くて、ものすごくミルキーだけど、動物系の感じが全然なかったなあ。
「すごく栄養あるのよ、食べてって」と言って、シェリー酒を出してくれたっけね。あれって、離乳食だったのかね。検索すると「ボーンブロス」って出てくるけど、そんな素敵な感じの食べ物ではなかったけどなあ。
ってことは、豚骨も背脂チャッチャしなければ、スーパーフードの類なのかもしれないよね。ちょっと自分で煮込むのは大変だから、豚骨ラーメンをウーバーして、スープを煮詰めて、そこにキヌアやアマランサス入れて、色のアクセントとしてタロイモソースをかければ、かなりの効果が期待できる美的スーパーフードになりそうだな。とはいうものの、あまりの暑さで、チャレンジは秋以降になります。
プロフィール
ほしのしょうこ
25年ほど雑誌・WEBマガジンなどで記事を書き散らしているフリーライター。 副業でWEBデザイナー崩れもしている。趣味は散歩と仕事。重度の放浪癖があり世界を鞄一つで浪漫飛行していた。現在は頑張って日本に定住中。
