エッセイ

台所から旬だより

身近な薬膳食材で熱中症対策をしよう!~緑豆のすすめ~

今年も暑い日が続いていますね。体調を崩されている方はいらっしゃいませんか?
思い返してみると、2025年6月には全国各地で真夏日や猛暑日が観測されたり、西日本では6月下旬に梅雨明けをしたりと、異常気象が続いています。
早すぎる夏の到来に体がついていけないのは当然です。

体温超えの危険な暑さが心配される夏はエアコンが命綱。とはいえ、エアコンの風が苦手という方、電気代が気になってしまうという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな心配や不安を少しでも解消すべく、体の中から涼しくなれる薬膳食材をご紹介したいと思います。

みなさんは「緑豆」もしくは「ムング」はご存知でしょうか?
小豆の仲間である緑豆には、「清熱(せいねつ)、消暑(しょうしょ)、利水(りすい)、解毒(げどく)」といった効能があって、夏バテ予防のアジアンスイーツやスパイスカレーなどによく使われています。

緑豆自体になじみがなかったとしても、「緑豆もやしや緑豆春雨なら食べているよ!」という人の方が多いのでは。
もやしも春雨も「清熱」や「消暑」などの効能がある上、手に取りやすい安価な食材なので、毎日の食事に簡単に取り入れることができます。
食料品や日用品の高騰が収まらない中、家計にも優しい食材と言えますよね。

もちろん、もやしや春雨を使った料理だけでも十分ですが、さらにもう一歩踏み込んで、緑豆そのものを毎日の食卓に取り入れてみるのはいかがでしょうか。
何と言っても「豆類」は2025年のラッキーフードでもありますし!

緑豆は中華食材コーナーや輸入食材店などで購入できるので、まずは一袋全部茹でて冷凍保存しておくのがおすすめです。

手順としては、よく水洗いした緑豆を鍋に入れ、かぶるくらいの水を加えて強火にかけ、沸騰したらそのまま2~3分ほど茹でて一度お湯を捨ててください。
その後、鍋をきれいにしてから茹でこぼした緑豆を入れて、再度かぶるくらいの水を加えて強火にかけます。鍋が沸騰したら弱火にして蓋をして、好みのかたさになるまで茹でてください。
(※ 茹で時間は20分程度が目安です。)
緑豆が茹で上がったら火を止めてザルに上げます。水気と粗熱が取れたら、冷凍用の保存袋などに入れて冷凍しておきましょう。

この茹で緑豆は、ご飯と一緒に炊き込んだり、スープやおかゆに入れたり。カレーにするのもいいですね。
薬膳では、緑豆は体を冷やす力が強いものと考えますので、いっぺんに大量に食べるのは控えてください。いつもの料理に大さじ1~2杯程度を混ぜて、毎日コツコツ食べることが大事なんですよ。

今夏も危険な暑さが予想されています。体の中から涼しくなれる緑豆を毎日の食事に取り入れて、熱中症の予防と対策をしましょう!

プロフィール

高倉知子

薬膳GOHAN主宰 薬膳料理講師/東洋運命学鑑定師。2006年に国際中医師に師事。2008年に中医薬膳営養師の資格を取得。マンツーマン料理レッスン「薬膳GOHAN(旧:楽しく薬膳)」を主宰し、カウンセリングによる薬膳アドバイス、マンツーマン&少人数制の出張レッスン、薬膳料理代行、薬膳イベントやセミナー講師、レシピ提供やエッセイ寄稿など、心と体、暮らしを整えるための薬膳料理講師として 幅広く活動中。 また、陰陽五行説で薬膳とつながっている九星気学を扱う東洋運命学の鑑定師に師事。2014年より九星気学をベースとした東洋運命学のカウンセリングや講座なども行っている。

薬膳GOHAN

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