エッセイ

台所から旬だより

コロナ太りを解消!? ストレスに強くなる食養生のすすめ

新型コロナウイルスの流行から数ヶ月。感染拡大は収まるどころか第2波・第3波が警戒され、感染予防対策に気が抜けない日々が続いています。
毎日の感染対策による疲れ、いつか感染してしまうのではないかという不安、ライフスタイルの変化など。様々なストレスによる影響が心身の健康状況に現れている頃ではないでしょうか。

実は私も「コロナ太り」という身体の変化があり、久しぶりにお会いした方々から「太ったねー」「顔がまんまる!」という率直なご意見をいただきました。思うところもありますが、薬膳料理講師と名乗っているからには体型維持も大事!というわけで、薬膳の知恵でなんとかしようと思い立ちました。

さて、ダイエットの基本は食事と運動。運動不足についてはひとまず置き、薬膳で考える肥満の原因を探っていきましょう。
①食べすぎによる五臓「脾」の働きの低下
②ストレスによる五臓「肝」の働きの悪さ
③過度の疲労や加齢による五臓「腎」の働きの低下
薬膳はオーダーメイドの養生なので原因は人それぞれ。でも、この中で「コロナ太り」に当てはまりそうなのは①と②。今回は②を掘り下げます。

そもそも五臓「肝」には、体の中の巡りをよくして情緒を安定させるという働きがあります。この働きが正常だと体のすみずみまで栄養がいきわたり肥満にはならないはず。でも、過度のストレスを受けると、巡りが悪くなり、全身に栄養がいかず局所的に溜まり、それが老廃物となってむくみやすくなります。情緒を安定させることができなくなると、食欲を抑えられずに多食するようになります。また、「肝」の不調は胃腸に影響を与えるため、お腹が張ったり、便秘になったり、ゲップがよく出ることも。
自粛生活中に上記の症状が現れた人はストレス太りの可能性が大かも?

とはいえ要はダイエットなんだから食べる量を減らせばいいんでしょ?と言いたくなりますが、そう簡単にはいきません。そもそもの原因はストレスによる「肝」の不調!そこを改善しない限り、根本的な解決は難しいように思えます。
ですから、まずは五臓「肝」の働きを正常に戻して、ストレスに強くなる心と体を作ることが肝心なのです。
ストレス対策に効果的な食材といえば、香りのあるもの。例えば、ミント・バジル・紫蘇・三つ葉などハーブ類。野菜ではセロリ・春菊。果物では柑橘類、お茶だったらジャスミン茶がいいですね。
そうそう、香りのある食材は短時間調理が向いているのでさっとゆでて和え物にする、ハーブティーにするのがおすすめです。
特別な料理じゃなくていいんです。まずはいつもの食事にいい香りの食材をプラスして、毎日コツコツとストレス耐性を高めて、ちょっとやそっとじゃブレない心と自分らしい体型を維持しましょう!

プロフィール

高倉知子

薬膳GOHAN主宰 薬膳料理講師/東洋運命学鑑定師。2006年に国際中医師に師事。2008年に中医薬膳営養師の資格を取得。マンツーマン料理レッスン「薬膳GOHAN(旧:楽しく薬膳)」を主宰し、カウンセリングによる薬膳アドバイス、マンツーマン&少人数制の出張レッスン、薬膳料理代行、薬膳イベントやセミナー講師、レシピ提供やエッセイ寄稿など、心と体、暮らしを整えるための薬膳料理講師として 幅広く活動中。 また、陰陽五行説で薬膳とつながっている九星気学を扱う東洋運命学の鑑定師に師事。2014年より九星気学をベースとした東洋運命学のカウンセリングや講座なども行っている。

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