台所から旬だより
丙午ってこわいもの?!~迷信になんて惑わされない!~

来年2026年は60年に一度巡りくる「丙午(ひのえうま)年」です。
みなさんの中にも「丙午生まれの女性は気が強い」とか「夫の寿命を縮める」といった話を聞いたことがある人もいらっしゃるのでは?
前回の丙午年(1996年)では、実際にこの迷信を信じた人も多かったようで、出生率は前年よりも約25%減少し、婚姻数も10%ほど下がったそうです。迷信ってこわいですよね。
そもそも、丙午はなにかというと、六十干支の1つです。
「天」の気の巡りをあらわす「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」という「十干」。
「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の「地」の気の巡りを表す「十二支」。
この十干と十二支の「10×12」の組み合わせで六十干支となり、「年・月・日・時」を表します。
東洋運命学では、この六十干支をみて、その年の傾向とか、その人の性質などを判断します。
丙午を五行(木・火・土・金・水)に置き換えると「火(丙)×火(午)」という組み合わせになり、火のエネルギーが最も強くなる。だから、火のように情熱的で激しい生き方をする人が多いとされています。
いや、でも、情熱的な生き方ってそう悪いものではないですよね?
では、なぜ「女性」だけが「気性が激しい」とか「夫を食い殺す」なんて悪評が立てられたのでしょうか。
それは、女性は男性よりも控えめな方がよいとされていた時代背景にあります。
なんとまあ、男尊女卑も甚だしい!
令和の今、こういった迷信を信じる人は少ないと思います。
それでも、ご家族の誰かに、見知らぬ誰かにそんなことを言われて不安になってしまう方もいらっしゃるかも。
2026年に出産を控えている人、結婚を考えている人、そんな心配は不要です。
東洋運命学の基本は陰陽です。どんな年に生まれたとしても、短所(陰)もあれば、長所(陽)もあります。
何事も単純に「良い/悪い」と判断できるものではありません。
丙午が持つ強い火のエネルギーの短所は「気が強い」とか「我が強い」といえますが、裏を返せば「カリスマ性」とか「リーダーシップ」という長所でもあるんです。
国内の政治の乱れ、不穏な世界情勢など、現代は混沌の時代といえます。
こんな時代を生き延びるためには、丙午のように「リーダーシップ」がある人が必要ではないでしょうか。
ちなみに、丙午は生まれ「年」だけでなく月や日や時間にも存在します。
自分の「生年月日」の中に丙午がある人は、丙午年の来年は自分を成長させる開運年になりますよ!

また、来年2026年は「丙午」の「一白水星」の年で、丙午の「火」と一白水星の「水」といった対立するエネルギーの年になります。
火のように情熱的にポジティブに物事を考え、水のように冷静さを保って感情をコントロールすることが大事な1年です。
そんな来年のラッキーフードは「魚介類」。
海や川の恵みである魚介類を日々の食事に取り入れて、2026年をよりよい年にしましょうね。
プロフィール
高倉知子
薬膳GOHAN主宰 薬膳料理講師/東洋運命学鑑定師。2006年に国際中医師に師事。2008年に中医薬膳営養師の資格を取得。マンツーマン料理レッスン「薬膳GOHAN(旧:楽しく薬膳)」を主宰し、カウンセリングによる薬膳アドバイス、マンツーマン&少人数制の出張レッスン、薬膳料理代行、薬膳イベントやセミナー講師、レシピ提供やエッセイ寄稿など、心と体、暮らしを整えるための薬膳料理講師として 幅広く活動中。 また、陰陽五行説で薬膳とつながっている九星気学を扱う東洋運命学の鑑定師に師事。2014年より九星気学をベースとした東洋運命学のカウンセリングや講座なども行っている。




