エッセイ

恋しいアジア!お腹もまんぷく美味しい食紀行

日本初上陸!海南チキンライスの名店「チャターボックス」

主に東南アジア各国で食べられている「海南チキンライス」。茹でた鶏肉とその茹で汁で炊いたごはんのことですが、日本では炊飯器に海南チキンライスの素、米、鶏肉を入れて炊飯するだけで完成する、お手軽エスニック料理としても、かなり知名度が上がってきているのではないでしょうか。

私は、その海南チキンライスが好き過ぎて、国内外で海南チキンライスを提供している店を探しては食べる、を繰り返しています。もう200食以上食べたでしょうか。数ある海南チキンライスの中でも、お気に入りがシンガポールにある「チャターボックス(CHATTERBOX)」というお店です。

旅行ガイドブックでも必ず掲載されている有名店なのですが、ついに日本に初上陸すると聞きつけ、福岡に降り立ちました。

まずは、本家シンガポールの海南チキンライスをご紹介!

「チャターボックス」とは?

“シンガポールの銀座”ともいうべき、高級ブティックが立ち並ぶオーチャードロードにある「チャターボックス」は、創業50年以上の名店です。

シンガポールのソウルフードである海南チキンライスは、庶民の台所的な屋台料理の集合施設ホーカーセンターから高級レストランまで、専門店が数多く存在しますが、チャターボックスは高級レストランの類です。

思わずうっとりの艶やかさとしっとりの肉質!もう、たまりません!
こちらのお店、つい最近リニューアルして、内装や食器が変わってしまったので、思い出の一枚となりました。

実は、こちらの海南チキンライスは、日本円で2500円ほどする高級チキンライスなので(ホーカーセンターでは300~400円ほど)、頻繁に訪れることはできなかったのですが、それだけ憧れの味でもあったのです。
そんなチャターボックスの味が日本で食べられると聞けば、興奮しないわけありません。

福岡に降臨!チャターボックスの味をリーズナブルに!

福岡PayPayドームのお隣に2020年7月に開業した複合エンターテインメントビル「BOSS E・ZO FUKUOKA」内に8月5日オープンしました。

店名は、「チャターボックス エクスプレス(CHATTERBOX EXPRESS)」。チャターボックスの味や製法は同じまま、よりカジュアルに楽しんでもらうために作られたセカンドラインのブランドです。

カウンターで注文後、着席するファストフード方式で、まさにカジュアルに海南チキンライスが食べられる店。看板のイエロー&グリーンのコントラストがかわいいです。

看板メニューの「マンダリンチキンライス」(1320円)。
丸鶏をじっくり低温製法で仕上げた鶏肉に、鶏出汁と数種のハーブで香り高く炊いたジャスミンライスは、ベストコンビといえます。

このベストコンビにアクセントをつけてくれるのが、3種のソース。唐辛子の辛みが効いたチリソース、生姜の香り豊かなジンジャーソース、とろみのついた甘い中国黒醤油を使ったダークソイソースです。

本店同様にしっとりと仕上がった肉質にはびっくりです。ソースの爽やかさと相まって、ごはんがすすみます。鶏肉をソースにつけて食べたり、ごはんの上にのせた鶏肉にソースをかけてみたり、色々と試してみてください。風味豊かに広がるハーモニーを楽しみましょう。

こちらは、シンガポールで愛されている麺料理「ラクサヌードル」(1628円)。
エビの出汁が効いたココナッツミルクをベースとしたスパイシーヌードルです。

茹でエビやさつま揚げ、油揚げや茹で卵など、具沢山のスタイルは、現地と同様の仕上がりに。つるんとのど越しの良い麺とスープがからんで、南国ならではの味です。

他にも、豚肉のスペアリブがたっぷり入ったスープ料理の「バクテー」や、レトロスタイルの洋食として現地で人気の「海南ポークチョップ ジャスミンライス」など、シンガポールならではの料理が色々と揃っています。

お店ではテイクアウトも可能ですので、野球観戦やイベント開催のお供として利用するのもおすすめです。

現在は福岡市のみの店舗ですが、今後は他の都市部にも出店を検討しているとのことなので、期待したいですね。

プロフィール

伊能すみ子

アジアンフードディレクター/1級フードアナリストアジア料理を得意とし、旅をしながら食の楽しさを探究。メディアを中心にアジア食品の提案、店舗リサーチ、食文化コラム執筆など幅広く活動。また、ごはん比較探求ユニット「アジアごはんズ」では、シンガポール担当として、東南アジア4カ国の食べ比べイベントを不定期で開催している。

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